春過ぎて
夏来にけらし
白妙の
衣ほすてふ
天の香具山
(小倉百人一首)
春過ぎて
夏来るらし
白袴の
衣乾したり
天の香具山
(万葉集・第1-18)
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中西 進 監修
「楽しくわかる万葉集」
から引用すると
「香具山」は、藤原京遷都以前に
持統天皇が起居していた浄御原宮の
北に位置する山で、飛鳥の人々に
とって、聖なる山だった。
そして、夏の到来をよろこぶ歌は
「万葉集」でこの1首だけ。
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持統天皇(?--702)
天智天皇の皇女、天武天皇皇后。
天武の死後、即位し、692年に
孫の文武天皇に譲位した。
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数年前に、友人でもある
『競技カルタ名人」を伏見稲荷大社に
正月 案内したことがある。
「火ノ浦さんは、小倉百人一首はどの
歌が好き?」と聞かれた。
一瞬、年齢不詳の名人が「占い師」に
みえた。答えこそしなかったが
やはり「持統天皇の明日香山」がすきだ。
火ノ浦久雄