◎マニラ麻が漉き混まれた「和紙」で自分史の表紙を! 京都・海文舎印刷(株)

お父様の昔の日記を元に本を作りたい。そんな話が舞い込んでほぼ一ヶ月。
「表紙を麻っぽく」してほしい、ご依頼。そんな和紙が「京都楽紙舘」にあった。


950㎜×650㎜の大きさの和紙。
↓ これをを8等分に切り分ける。


↓表面にはマニラ麻の繊維が。


↓ こんな色もある。


↓ これも面白いので買う。


↓ 綺麗に綺麗に切り揃えて直角を出して、薄い和紙を裏打ちする。


裏打ち用の薄い和紙に糊を塗り、マニラ和紙に貼り付け、アイロンで乾燥圧着させる。
長男が300枚を1週間かけて仕上た。

問題はこれからだ。印刷で文字が擦れるのは承知されたが、文字が、特に背文字が直角
に印刷出来るか。 僅かな和紙の繊維のカスで見当が飛ぶ恐れがある。
う~~~ん どうする!?

散歩しながら思い点いた!
印刷機にインクも乗せない状態で、空通しする事を思いついた。
タテ方向に、ヨコ方向に何度も空通しすれば、和紙のカスも取れ、落ちる。
同時にそれをする事で紙の動きを見る事で、タテ通しがいいか、ヨコ通しがいいか分かる筈。

普通の自分史に使う高価な特殊紙の15倍はする、マニラ麻が漉き混まれた和紙。
ロスは許されない。

しかし、まだ製本と言う困難が待ち構えている。  火ノ浦久雄